vol.121 「十勝総合畜産共進会3年ぶりの開催」、「秋サケ漁の解禁」、「森林環境税について」 ~ 中川郁子のメルマガ/中川ゆうこの“ゆうこう(有効・友好)便” ~

こんにちは、中川郁子(ゆうこ)です。

早いもので、8月も最終週となりました。まだまだ暑い日もありますが、暦の上では秋…今号は、十勝の秋からスタートします。​​​​

8月23日(火)、恒例となっている「十勝総合畜産共進会・乳用牛の部」が、3年ぶりに音更町で開催されました。

世界情勢の影響による飼料・資機材の高騰や新型コロナの影響による乳製品の消費問題など、非常に厳しい環境にある酪農業ですが、乳牛改良で積み重ねた歴史が、今日の「酪農王国・十勝」を築いたと、誇り高き生産者の皆さまが、見事な牛とともに参加されていました。

8月30日(火)に秋サケ漁が解禁となり、沿岸に定置網を張る「秋サケ定置網漁」がいよいよ始まります。広尾、大樹、大津漁協では、安全操業などを願い「豊漁祈願祭」が行われています。漁期は8月30日から11月20日までですが、太平洋岸えりも以東では「増殖事業」のための採卵用親サケの捕獲を考慮して、9月2日から漁が始まります。

サケは十勝を代表する秋の味覚ですが、昨年は赤潮による被害もあって、十勝管内での水揚げは1125トンと記録的な不漁でした。海洋環境の変化に大きく影響を受けている沿岸漁業ですが、今年こそ豊漁となって漁業地域が活気づくことを願って止みません。

農業、漁業ともに「食料安全保障」の課題を背負い、国内の消費者への食料安定供給を使命として努力されています。安心して仕事が出来る環境づくりのため、わたしも精一杯がんばります。​​​​​​​

読者の方から、「森林環境税・森林環境譲与税」についてお問合せがありました。

新たに税を創設することになったきっかけは、「パリ協定の枠組みの下における温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止を図るための森林整備」が必要になったからです。

世界的な異常気象が報じられる昨今、大雨災害が続く日本においても地球温暖化を防ぎ、災害を激甚化させないための森林整備は待ったなしとなっています。大雨が降るたび中流域には川の氾濫による浸水被害が、下流域には流木による漁業被害が起きています。

税収は約600億円/年、課税対象者は6200万人です。国民ひとりひとりが1000円を税として払うことになります。国税ですが賦課徴収は市町村が行うことになります。実際に課税されるのは令和6年度からです。

森林地域では、林道などの整備が進み山が健全に維持されて森林の多面的機能(地球温暖化防止機能、災害防止・国土保全機能、水源涵養機能)が維持され、都会では学校などの公共建築物や民間建築物で木材がふんだんに使われ、温かみのある社会を取り戻すことが期待されています。

2022年 8月 29日
中川 郁子(ゆうこ)

     

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