こんにちは、中川郁子(ゆうこ)です。
3月11日(土)、未曾有の被害をもたらした東日本大震災から12年が経過しました。多くの皆さまが被害にあわれた震災の記憶を決して風化させてはなりません。
我が国では、毎年のように大規模自然災害が発生しています。政府では、国土強靭化のためのあらゆる対策が続けられています。
日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震については、令和3年12月に科学的に想定し得る最大の被害想定が公表されました。
具体的には、岩手県沖から北海道日高沖合までの日本海溝沿いの震源域ではマグニチュード9.1、襟裳岬から千島海溝沿いの震源域ではマグニチュード9.3が想定されています。
これは、2011年の東日本大震災を引き起こしたマグニチュード9.0や2030年代に起きる可能性の高い南海トラフ巨大地震のマグニチュード9.1を上回るもので、1道8県で19万9000人が死亡するとの被害が想定され、経済被害は31兆円にのぼると推定されています。
死者が最大となるのは、逃げ遅れが多数発生すると想定した冬の深夜に地震が発生した場合で、東日本大震災の死者行方不明者(約18000人、関連死を除く)の10倍以上となります。
寒冷地特有の被害も想定され、津波から逃れてもその後に高台や屋外での避難が続くことで、低体温症での対処が必要となる人が約42000人に昇ることも想定されています。
国会でも平成16年に制定された特措法が、令和4年5月に改正され、同年9月には「日本海溝千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進基本計画」が変更されました。
十勝でも大樹、広尾、豊頃、浦幌、幕別の5町が特別強化地域に指定され、冬季の避難対策など津波避難対策事業計画の作成に向けた課題を整理しています。
特別強化地域とは、著しい津波災害の恐れがあるとされる地域で、北海道では5町を含む39市町が指定されています。これらの地域ではハード事業に対し国からの補助率が2/3ですが、辺地債などの交付金と合わせると地元負担は僅かになります。対象は、避難道路や避難タワーなどの施設です。
わたしも尊い命を守るために、それぞれの地域と相談しながら力の限り努力して参ります。
2023年 3月 13日
中川 郁子(ゆうこ)